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メンタルヘルスブログ
ブラック企業でなくても、メンタルヘルス不調が起こる理由
ブラック企業でなくても、メンタルヘルス不調が起こる理由

部下が離職してしまう理由は様々ありますが、以下の3つが代表的なものです。
・給与、待遇面での不満
・長時間労働や休暇の取りにくさ
・介護や育児
上記の理由以外にも、長時間の労働による身体的な不調、心の不調など、企業に勤める部下が離職してしまう原因は数え上げればきりがありません。
2019年4月に施行された「働き方改革関連法」により、残業時間の上限規制が実施されています(中小企業は2020年4月より適用)。
社員の残業時間を削るべく、努力している企業も多いはずです。そのほか、働き方改革として、フレックスタイム制や時短勤務、在宅勤務などを取り入れ、労働時間や勤務時間の制約を見直している、昇給が難しい分、一定の範囲で副業を認めている、といった企業もあるでしょう。
ところが、こうした対策をしている企業でも、休職・離職につながってしまう問題があります。
それが、うつ病をはじめとした心の不調、メンタルヘルス不調の問題です。

なぜ、メンタルヘルス不調が起こってしまうのか
うつ病というと、一般的なイメージでは、いわゆるブラック企業やブラックな働き方を強いられる職場でおこるものと思われています。月あたりの時間外労働が80時間を超えるような過重労働が続いている。あるいは実現不可能なノルマを課す、上司が部下の人格を否定するような言動を繰り返すなどパワハラが横行している。そういう職場では、うつ病の発症リスクが高まることは事実です。
また、一定の範囲を超えた長時間労働とうつ病の発症には、大きな相関関係があることが医学的にも確認されています。
しかし、うつ病などのメンタルヘルス不調は、極端な長時間労働や明確なハラスメントといった典型的な誘因がなくても起こりうるのです。
恐らく、読者の皆様の中にも経験がある方がいらっしゃるのではないでしょうか?
-業務の負荷がかかりすぎないよう、部下に気を遣っていたつもりなのに、ある日突然部下の「心が折れて」、出社できなくなってしまった。
こうした例も、決して珍しくありません。
また、メンタルヘルスには、「ストレス」が関係すると言われますが、そもそも全くストレスのない仕事は存在しません。
予算も時間も人員も限られる中で、一定の成果を上げなければならない状況は多くの人が経験するものです。
しかし同じようなストレスフルな状況の中で、ストレスに負けずに業務をこなせる人がいる一方、重圧に押しつぶされて、心が不調になってしまう人もいます。
メンタルにまつわる休職・離職は、「人によって異なる心」「目には見えない心」を対象とする難しさがあると言えます。
次回は「部下の休職・離職によって陥るスパイラル」についてご紹介いたします。
この記事の監修